50年前の1971年8月15日、当時のニクソン米大統領は米ドルと金の兌換(だかん)停止を含む大胆な新経済政策を発表した。以来、世界の金融システムは変動相場制に移行している。とはいえ、ドルは貿易や金融で使われ、富を蓄える基軸通貨であり続け、米国に莫大な利益をもたらしてきた。ただ、次の50年もこれが続くかどうかは、分からない。
当時のブレトンウッズ体制は事実上、第2次世界大戦後の米国の突出した経済力を反映していた。為替レートがドルに対して固定される…
WEEKLY 2021年8月15日号
岐路に立つドル—ニクソンショック50年
50 Years After Nixon Ended the Gold Standard, Dollar’s Dominance Faces Threat
供給過剰で世界的な信認低下のおそれ