ある年代の人々は、米連邦準備制度理事会(FRB)が発表するマネーサプライの数値が現在の雇用統計やインフレ率と同様、金融市場に衝撃を与えていた時代を思い出す。1970年代後半から1980年代前半にかけてのことで、FRBはマネーサプライのデータを使ってインフレを抑制するための金融政策を導いていたとされる。その後、貨幣指標と実体経済の結びつきは弱まり、貨幣指標への注目は薄れていった。
その傾向は最近まで続いている。通貨、当座預金などの取引口座と個人貯蓄…
WEEKLY 2022年11月27日号
米利上げ、早期終了考えにくい
Borrowing Surge Makes Quick End to Rate Hikes Unlikely
借入金増大でも