意見対立の威力を過小評価すべきではない。それは、たとえ米連邦準備制度理事会(FRB)が世界全体に向けて一致団結した姿勢を見せることを選好するとしても、変わることはない。複雑な世界においては、意見の一致は単に過ちにつながるだけである。
一致というのは心地よいものであるが、意見の対立を乗り越えてこそ、意思決定の質が高まるのである。先週のFRBの「タカ派的な利上げ休止」はおよそ優れた意思決定と呼べる代物ではない。FRBは6月14日にフェデラルファンド…
WEEKLY 2023年6月18日号
FRBは反対意見を嫌うが、それが問題
The Fed Doesn’t Like Dissent. That Could Be a Problem
6月FOMCにおける利上げの休止で、FRBのかじ取りはかえって困難になる