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WEEKLYマガジン 2023年1月8日号

ハイテク企業による過剰支出の代償

Tech’s Bill Is Coming Due. Investors Aren’t the Only Ones Who Will Pay

投資家だけでなく従業員と消費者にも悪影響

テスラの暴落した株価は買い時に見える

Tesla’s Battered Stock Looks Like a Buy Again

問題山積も、前向きな材料多い

キャシー・ウッド氏のファンドが前進を続ける理由

Cathie Wood Isn't Backing Down. The Investment Manager Explains Why.

独自の長期投資哲学

グロース株を探すなら優良株。その見つけ方

If You Want Growth, Stick With Quality Stocks. How to Find Them.

バランスシート、利益、PEGレシオを軸に探す優良株の見極め方

債券に再注目。今、買うべき債券ファンド

Bonds Are Back. Here Are Some Funds to Buy Now.

2023年は債券に投資機会

医薬品株の買い時、ファイザーよりメルクとイーライリリーがおすすめ

It’s Pharma Time: Why Merck and Lilly Are Buys, but Not Pfizer.

イーライリリーの糖尿病治療薬が大化け?

長期投資家がテスラとクラウド銘柄にこだわる理由

Why a Long-Term Investor is Sticking With Tesla and Cloud Shares

ベイリー・ギフォードの米国グロース株マネジャーに聞く

これからの業績発表シーズンが株式市場の試金石に

Earnings Season Will Put Stock Market’s Great Start to the Test

今回の業績発表を受けてアナリストは見通しをどのように修正するか

CESから探るハイテク業界の2023年の行方

CES Returns With a Bang. The Optimism? Not So Much.

明るい兆しは依然として乏しい

今週の予定

BP and Shell vs. Exxon and Chevron: The Mystery of Big Oil’s P/E Gap

BPとシェル、エクソンとシェブロンのPERは大きく異なる。その理由は?

読みどころ

2023年1月8日
1番「カバーストーリー」は、ハイテク企業による過剰支出の代償だ。ハイテク企業が見込んでいた新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)後の需要急増はなく、拡大したサービス能力の代償を支払う時が来たという。これは、労働者にとっては一時解雇を、消費者にとっては値上げを意味する。投資家には2022年の株価急落が代償となったが、金利上昇と利益低迷が続く間はハイテク株投資には慎重になるべきだとしている。投資のポイントは、株価バリュエーションの吟味、株式報酬面で構造的な問題のある企業の回避、黒字企業への投資の限定だ。

2番「フィーチャー」は株価が暴落したEVメーカーのテスラについて。2022年の出荷台数目標の未達、中国での値下げ、景気後退懸念、最高経営責任者(CEO)のマスク氏の評判など、悪材料は多くあるものの、他社との価格競争力や他の事業の成長性を考慮すると、現在の株価は割安だという。

3番「フィーチャー」では、アーク・イノベーションETF<ARKK>を運用するキャサリン・ウッド氏に焦点を当てている。ARKKの昨年の下落率は67%だったが、ウッド氏は動じておらず、今年に入ってからも急落したテスラ株も買い増した。マクロ経済に関する判断ミスは認めたものの、注目するテクノロジーやヘルスケアの進歩は継続し、今後5〜10年で破壊的な創造が本格化すると予測している。

4番「フィーチャー」は優良株の見極め方について。優良株を評価する際には、バランスシートの健全性、黒字の営業キャッシュフロー、健全な売上高の見通しがポイントになるという。バリュエーション面では株価収益率(PER)よりも成長性を加味したPEGレシオが重要になる。具体的な銘柄も紹介している。

5番「ファンド」では債券ファンドを取り上げている。昨年の歴史的な下落を経て債券に投資妙味が戻っており、債券投資を推奨するファイナンシャルアドバイザーが増えている。経費率が低く使い勝手が良い債券ファンドを、指数に近い動きをするものからハイブリッド証券のファンドまで紹介している。

7番「インタビュー」では、スコットランドの運用会社、ベイリー・ギフォードの米国グロース株マネジャーに聞いている。注目分野はライフサイエンスやクラウド関連株で、テスラなどのEV銘柄にも強気だ。他の個別銘柄にも言及しているが、富の創造は優れたグロース企業への長期投資によりもたらされるという投資哲学が背景にある。

8番の「米国株式市場」では、昨年12月の雇用統計の発表とそれに続く株価上昇にもかかわらず、これから始まる決算発表シーズンの動向を見極めるべきだとしている。決算発表を受けて利益見通しが下方修正されれば株式市場には割高感が残るとの見立てだが、セクターごとの違いはあるという。

9番「ハイテク」は1月5日に開幕した世界最大の家電IT見本市のCESからの報告。基調講演ではハイテクの将来に関する楽観的な見方が聞かれたが、各社の経営幹部の話からは、業界が厳しい状況に直面することが明らかになった。半導体の低迷継続、企業のIT予算の逼迫(ひっぱく)、EVのビジネスモデルに対する疑問、メタバースの応用がニッチのみであることなど、ハイテク株に対する楽観をいさめる内容だ。
【編集人】川田 重信
大和證券入社後1986年から米国株式を中心に外国株式の営業活動に従事。ペインウェバー(現UBS)証券を経て2000年にエグゼトラストを設立。神戸大学経営学部卒業 米国ロチェスター大学MBA。

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