weekly magazine

WEEKLYマガジン 2023年2月26日号

予想外の過熱が続く米国経済

What Everyone Got Wrong About the Economy.

金融引き締め強化のリスクも

今どう投資し、後退局面にどうするか

How to Invest Right Now-and When a Slowdown Comes.

機動的に投資するための注目銘柄

バイオ後続品の薬価が下がらず、高額の生物製剤が優勢を維持する理由

Biosimilar Pricing Looks a Mess. Why Costly Drugs Prevail.

薬剤給付管理のインセンティブ構造に課題

ジェフリーズのサイモン・パウエル氏に聞く

A Trend Spotter Sizes Up China’s Baby Bust.

中国のメガトレンドに起因するリスクに注意

大手ハイテク株が再び失速

Tech Carried This Upturn, and Now It’s Taking the Market Down With It.

金利上昇の長期化見通しが足かせに

どの角度から見ても株式はまだ割安には見えない

Any Way You Slice It, Stocks Still Don’t Look Cheap.

ファンダメンタルズ面では袋小路で、テクニカル指標面でも難しい局面が続く

米国株が「デスゾーン」に入る中、高配当株に注目

Stocks Are in the ‘Death Zone.’ How Dividends Can Play Sherpa.

高配当株は不況期に強い

金利低下の期待が薄れる中、継続する根強いインフレ圧力

Hopes for Lower Interest Rates Fade as Inflation Doesn’t.

インフレ圧力による金利上昇に対応した投資戦略を

ヘッジファンドはどの銘柄を買い、売っているのか

Hedge Funds Bought Activision and Dominion Energy.

ゴールドマン・サックスによるヘッジファンド動向調査

今週の予定

How the Ohio Derailment May Power a Company.

オハイオ州の列車脱線事故は、鉄道安全に貢献した企業の好材料となるか

読みどころ

「バロンズ・ダイジェスト」読みどころ
2023年2月26日
1番「カバーストーリー」は予想外の過熱が続く米国経済について。1年前のロシアによるウクライナ侵攻や米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ開始を受けて米国経済の急降下が予想されたが、最近の経済指標はそうなっていないことを示している。その要因を米国の経済構造の変化などを織り交ぜて解説している。米国経済に対する見方を整理する上でも役立つ記事だ。

2番「フィーチャー」では機動的に投資するための注目銘柄を紹介している。逆張り的だが、適度なバリュエーションで、非循環的なグロース株で、短期的に利益が見込め、資金調達の必要がない企業を推奨している。具体的な銘柄としては、グーグル親会社のアルファベット<GOOGL>や医療関連機器などを挙げている。

3番「バイオ医薬」では米国の薬価に関する問題を取り上げている。政府の医療費負担を抑えるために承認された医薬品であるバイオシミラー(バイオ後続品)の市場シェアが上がらず、財政負担が減らない構造を解説している。やや難しい内容だが、米国の薬価決定の裏側を知る上で格好の記事だ。

4番「インタビュー」ではジェフリーズのサイモン・パウエル氏に中国情勢を聞いている。パウエル氏はテーマリサーチを専門としているが、中国の人口が2050年までの間にピークに達し、現在の約14億人から今世紀末には7~8億人まで減少すると予想される、人口動態をもっと重視するべきだと言う。ずっと先の話のように聞こえるが、中国当局はこれを認識しており、それに沿った政策を打ち出すと考えられるからだ。台湾有事の際の対処法にも触れている。

5番「コラム」は2月に入ってからの調整相場の解説。さらなる金利上昇の可能性と景気が勢いを失いつつあることが下落に拍車をかけており、こうした事態を経験したことのある投資家は少ないという。なお、注目される2月の雇用統計は、通常の第1金曜日ではなく、第2金曜日の3月10日となる。

7番「投資戦略」では「高配当株」に注目している。配当の見通しに加え、健全な自己資本利益率(ROE)、底堅い利益率、柔軟な負債構造などの指標が重要になる。現在は配当利回りがそこそこの銘柄が良いという。

8番の「コラム」では根強いインフレ圧力に焦点を当てている。この先、消費者物価指数(CPI)の前年比はベース効果で低下する可能性が高いが、サービスインフレは収まっておらず、今後もインフレ圧力とFRBの引き締めは続くとみられる。

9番「米国株式市場」は、ゴールドマン・サックスによるヘッジファンド売買銘柄の調査。昨年10-12月期にヘッジファンド全体では景気敏感株とバリュー株から離れてグロースセクターに傾斜し、セクターでは一般消費財やハイテク株が買われ、エネルギー、資本財、素材などが売られたいう。
【編集人】川田 重信
大和證券入社後1986年から米国株式を中心に外国株式の営業活動に従事。ペインウェバー(現UBS)証券を経て2000年にエグゼトラストを設立。神戸大学経営学部卒業 米国ロチェスター大学MBA。

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