weekly magazine
WEEKLYマガジン 2023年4月30日号
年次株主総会前にバークシャー株に投資を
Buy Berkshire Stock Ahead of Its Annual Meeting. Buffett Still Has What It Takes.
バフェット氏は今でも最高の投資家
サーモ・フィッシャー株はコロナ期間中に急騰、足元では割安
Thermo Fisher Stock Has Soared. It’s Still Cheap—and Has Plenty of Upside.
コロナ特需に目を奪われがちな同社だが、実は市場環境、事業、財務内容とも魅力的
人工知能(AI)が株式市場をけん引
Artificial Intelligence Is Driving the Stock Market. It Has Some Advice for You.
少数のAI企業が注目を集め、米国株式市場を左右する存在に
読みどころ
2023年4月30日
1番「カバーストーリー」は、インフレと闘っている米連邦準備制度理事会(FRB)への辛辣な批判だ。「今のところ、FRBは米国経済の好調を維持しつつ、インフレ率を約半分に引き下げるというバランスを保つことに成功している」と前置きした後は、FRBの判断ミスを列挙している。語調が強いので筆者の略歴を調べると、以前はニュースメディア「ポリティコ」で書いていたとある。このメディアは時に共和党寄りと色分けされるとの記載も見つけた。明るい展望を期待する私には外れて欲しい観測もある。
2番「フィーチャー」はファースト・リパブリック銀行<FRC>だ。同行の行内事情をアップデートしている。ただし、この記事の後に事態は進展しているようで、直近では「公的管理の準備」と報道されている。株価は金曜引け後に時間外でさらに下落した。報道通りならば、株式は無価値になるようだ。
3番「注目銘柄」は、5月6日にネブラスカ州オマハで年次株主総会を開催するバークシャー・ハサウェイ<BRK.A><BRK.B>だ。先日の来日でも多くの話題を提供したウォーレン・バフェット氏が今年も長丁場の総会で株主質問にどう対応するのか。すでに伝説の域に達しているこの人目当ての“信者”が今年もオマハに結集し、会場は高揚感に包まれそうだ。
4番「注目銘柄」はサーモ・フィッシャー・サイエンティフィック<TMO>だ。同社はヘルスケア、製薬、バイオテクノロジー業界で使用される研究用機器、分析機器・サービス、特殊診断ソリューションのグローバルリーダーだ。事業内容は地味だが時価総額は28兆円もある。昨年から停滞している株価も、長期では極めて高いパフォーマンスだ。ポートフォリオの採用銘柄として真剣に検討すべき銘柄だろう。
6番「米国株式市場」は直近のアップデートだ。年初来のS&P500指数は堅調だ。ただしパフォーマンスを牽引しているのはごく一部の大型ハイテク銘柄だ。さらに指数をアウトパフォームしている銘柄数は全体の3分の1以下にすぎず、年初来この時期までなら過去20年以上でも最低水準だ。
7番「投資戦略」は「人工知能(AI)が株式市場をけん引」だ。チャットボットをテーマとする投資は、株式時価総額を年初来で1兆4000億ドルも高めている。最近では、S&P500指数の上昇の53%がマイクロソフト<MSFT>、アルファベット<GOOGL>、アマゾン・ドット・コム<AMZN>、メタ<META>、エヌビディア<NVDA>、セールスフォース<CRM>の6社に由来していた。パフォーマンスにおける時価総額上位銘柄の寡占は過去にも問題視されてきた。
8番「ハイテク」は「先週のアマゾンの決算発表は投資家への警告」だ。先週前半に決算発表したハイテク大手と異なり、木曜日(4月27日)発表のアマゾン・ドット・コム<AMZN>は経営幹部がクラウド事業の成長の鈍化について警告した途端に下落に転じた。この下落をどう見るべきなのか?
10番「経済スケジュール」の前半コラムはディスカウント衣料小売りチェーンのTJX<TJX>だ。生活用品小売りチェーンのベッド・バス・アンド・ビヨンド<BBBY>が経営破綻したことで、最も強力な企業が一段と選好されるという小売業界の現状が浮き彫りになった。
1番「カバーストーリー」は、インフレと闘っている米連邦準備制度理事会(FRB)への辛辣な批判だ。「今のところ、FRBは米国経済の好調を維持しつつ、インフレ率を約半分に引き下げるというバランスを保つことに成功している」と前置きした後は、FRBの判断ミスを列挙している。語調が強いので筆者の略歴を調べると、以前はニュースメディア「ポリティコ」で書いていたとある。このメディアは時に共和党寄りと色分けされるとの記載も見つけた。明るい展望を期待する私には外れて欲しい観測もある。
2番「フィーチャー」はファースト・リパブリック銀行<FRC>だ。同行の行内事情をアップデートしている。ただし、この記事の後に事態は進展しているようで、直近では「公的管理の準備」と報道されている。株価は金曜引け後に時間外でさらに下落した。報道通りならば、株式は無価値になるようだ。
3番「注目銘柄」は、5月6日にネブラスカ州オマハで年次株主総会を開催するバークシャー・ハサウェイ<BRK.A><BRK.B>だ。先日の来日でも多くの話題を提供したウォーレン・バフェット氏が今年も長丁場の総会で株主質問にどう対応するのか。すでに伝説の域に達しているこの人目当ての“信者”が今年もオマハに結集し、会場は高揚感に包まれそうだ。
4番「注目銘柄」はサーモ・フィッシャー・サイエンティフィック<TMO>だ。同社はヘルスケア、製薬、バイオテクノロジー業界で使用される研究用機器、分析機器・サービス、特殊診断ソリューションのグローバルリーダーだ。事業内容は地味だが時価総額は28兆円もある。昨年から停滞している株価も、長期では極めて高いパフォーマンスだ。ポートフォリオの採用銘柄として真剣に検討すべき銘柄だろう。
6番「米国株式市場」は直近のアップデートだ。年初来のS&P500指数は堅調だ。ただしパフォーマンスを牽引しているのはごく一部の大型ハイテク銘柄だ。さらに指数をアウトパフォームしている銘柄数は全体の3分の1以下にすぎず、年初来この時期までなら過去20年以上でも最低水準だ。
7番「投資戦略」は「人工知能(AI)が株式市場をけん引」だ。チャットボットをテーマとする投資は、株式時価総額を年初来で1兆4000億ドルも高めている。最近では、S&P500指数の上昇の53%がマイクロソフト<MSFT>、アルファベット<GOOGL>、アマゾン・ドット・コム<AMZN>、メタ<META>、エヌビディア<NVDA>、セールスフォース<CRM>の6社に由来していた。パフォーマンスにおける時価総額上位銘柄の寡占は過去にも問題視されてきた。
8番「ハイテク」は「先週のアマゾンの決算発表は投資家への警告」だ。先週前半に決算発表したハイテク大手と異なり、木曜日(4月27日)発表のアマゾン・ドット・コム<AMZN>は経営幹部がクラウド事業の成長の鈍化について警告した途端に下落に転じた。この下落をどう見るべきなのか?
10番「経済スケジュール」の前半コラムはディスカウント衣料小売りチェーンのTJX<TJX>だ。生活用品小売りチェーンのベッド・バス・アンド・ビヨンド<BBBY>が経営破綻したことで、最も強力な企業が一段と選好されるという小売業界の現状が浮き彫りになった。
- 【編集人】川田 重信
- 大和證券入社後1986年から米国株式を中心に外国株式の営業活動に従事。ペインウェバー(現UBS)証券を経て2000年にエグゼトラストを設立。神戸大学経営学部卒業 米国ロチェスター大学MBA。