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WEEKLYマガジン 2023年5月21日号

エネルギー・ラウンドテーブル

10 Picks to Play a Resurgent Energy Sector

復活するエネルギー・セクターで投資すべき10銘柄

進化を続けるゴールドマン・サックス

Goldman Sachs Is Evolving. David Solomon on the Next Chapter.

最高経営責任者が語る将来像

バドライト騒動を忘れよ、アンハイザ-・ブッシュは買いだ

Forget the Bud Light Mess. BUD Stock Is a Buy

業績は悪くなく株価は割安、バーゲンハンターは目を離せない

モルガン・スタンレーのゴーマンCEO退任。後継者争いに注目

Morgan Stanley’s Gorman to Step Down as CEO. Who Could Be Next?

改革の立役者ゴーマンCEOの後任人事に注目

アップルはフィンテックの巨人になれるか

Apple Is Reaching Deeper Into Your Pocket. Why Fintechs Should Be Scared.

挑戦は始まったばかり

上位5銘柄だけが引っ張る上昇相場

The 5 Stocks That Rule This Market-and Make Investors Nervous

いびつな上昇相場ではいろいろな分散投資が有効

6月に利上げを俎上に載せるこれだけの理由

Why a Fed Hike Is Still on the Table for June

堅調な経済指標が示唆する再利上げの可能性

AI関連銘柄選びはより大局的に考えるべき

It’s Time to Think Bigger on AI-How to Find the Next Winners

次の勝ち組を見つける方法とは

環境に優しいクリーン水素は有望で勢いがあるが、株価はさえない

Green Hydrogen Has Promise and Momentum. The Stocks, Not So Much.

政府補助金とコスト競争力向上に注目

今週の予定

A Wounded Carl Icahn Makes His Play at a Struggling Illumina

自らも攻撃を受けたカール・アイカーン氏が、混乱するイルミナに挑む

読みどころ

1番「カバーストーリー」は「エネルギー・ラウンドテーブル」だ。2020年5月3日号の同様の企画では原油価格の大幅上昇を予見していた。今回の参加者はRBCキャピタル・マーケッツのグローバル・コモディティー・ストラテジーの責任者、エネルギー関連の投資会社、ピカリング・エナジー・パートナーズの創業者兼最高投資責任者(CIO)等4人だ。各自の原油価格の見通しに始まり、6月のOPEC会合、天然ガスの見通しに続いて銘柄紹介だ。エネルギー分野を包括的に分析しておりBarron’sならではの素晴らしい記事だ。

2番「インタビュー」はゴールドマン・サックス<GS>の最高経営責任者(CEO)デービッド・ソロモン氏へのインタビュー記事だ。同社の株価はそれほど悪くない。ただし、彼の事業計画の目玉である個人向け事業への参入が思うように実行できていない。さらに彼の趣味であるDJ(ディスクジョッキー)活動や個人での不動産事業への投資などは、社外活動でも社内に不協和音を生じている。

3番「注目銘柄」はビール大手のアンハイザー・ブッシュ・インベブ<BUD>だ。少し前の5月7日号では、同社がトランスジェンダーのインフルエンサーを起用したことでバドライトの売り上げが急落したことを伝えた。ただし今回の記事では、そんな同社がかなりの割安水準にあるので注目せよと言う。さて、その理由は?

4番「フィーチャー」はモルガン・スタンレー<MS>のジェームズ・ゴーマンCEOのCEO退任予定表明を伝えている。10年超におよぶ在任期間中、ゴーマン氏は同社を格段に規模が拡大した金融帝国に仕立て上げた。三菱UFJフィナンシャル・グループとの関係もあり、日本でも大きく報道されている。また、2番の記事と対比して読むと面白い。

5番「フィーチャー」はアップル<AAPL>のフィンテックへの挑戦を取り上げている。同社は最近、年利4.15%の貯蓄口座のサービスの提供を開始した。さらにアップルペイで決済サービスを拡充しているし、クレジットカードビジネスも構築した。さらに「バイ・ナウ、ペイ・レーター」(BNPL:今すぐ買って後で払うというビジネス)にも力を入れている。これらはどれも競合他社にはとてつもない脅威だ。同社は最強の変革者であり続ける、そう確信させる記事だ。

6番「米国株式市場」は時価総額上位銘柄が直近の株価パフォーマンスを牽引していることを指摘。アップル、マイクロソフト<MSFT>、アルファベット<GOOGL>、アマゾン・ドット・コム<AMZN>、エヌビディア<NVDA>の時価総額の合計は約8兆7000億ドルで、S&P500指数の時価総額のほぼ25%を占める。上位少数銘柄への時価総額の偏りに投資家はどう対処すべきか?

7番「経済政策」は6月利上げの可能性について。この1週間の米連邦準備制度理事会(FRB)高官による発言から、次回6月の連邦公開市場委員会(FOMC)で金利をさらに引き上げるか、据え置くか、そして今後の方針を巡って、FRB内部で意見が大きく分かれていることが分かった。

8番「ハイテク」は「AI関連銘柄選びはより大局的に考えるべき」だ。記事の一押しは、生成AIの中核である大規模言語モデルのトレーニングに使用される画像処理プロセッサ(GPU)を製造する、エヌビディア<NVDA>だ。他にも分野別に注目銘柄を紹介している。

9番「投資戦略」はクリーン水素への期待に関してだが、現実にクリーン水素関連の銘柄が本格的な投資対象になる日はまだ遠い。実際、クリーン水素と燃料電池に関連した上場投資信託(ETF)のデファイアンス・ネクスト・ジェンH2 ETF<HDRO> は設定後2年超が経過したが、69%下落している。

10番「経済関連スケジュール」の前段コラムは、87歳で伝説的なアクティビスト(物言う株主)として知られるカール・アイカーン氏が経営する投資会社、アイカーン・エンタープライゼズ<IEP>だ。
【編集人】川田 重信
大和證券入社後1986年から米国株式を中心に外国株式の営業活動に従事。ペインウェバー(現UBS)証券を経て2000年にエグゼトラストを設立。神戸大学経営学部卒業 米国ロチェスター大学MBA。

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