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WEEKLYマガジン 2020年6月7日号

ツイッター史上最大の戦い

Twitter’s Biggest Fight Yet

再び国家的な議論の場に

人種差別について複数のCEOが発言

These CEOs Are Speaking Out Against Racism

投資家にとって人種差別が及ぼすリスクとは?

米国の大企業は人種的不公平を解消できるか?

Can Big Business Fix Racial Injustice? It Has to Try. Here’s How.

企業のダイバーシティーと平等性への取り組みに対する投資家の目は厳しさを増している

米中対立が激化する中、アクティブ系ファンドは中国株に強気

Amid U.S.-China Tensions, Active Managers Are Buying

米国上場基準厳格化、連邦職員年金基金への圧力も影響力には限界

抗体医薬品がパンデミックを抑制する可能性

Antibody Drugs Could Help Curb the Pandemic

開発されるワクチンの効き目次第で抗体医薬品の価値が決まる

株式市場は常に正しい

The Stock Market Is Always Right

株価は経済の急速な改善を織り込んでいた

弱気も強気も理にかなっている時、あなたならどうする?

When Both Bears and Bulls Make Sense, What Do You Do?

ヘッジとしての住宅投資の可能性

雇用統計を詳細に吟味

A Closer Look at Friday’s Jobs Numbers

5月の非農業部門就業者数は250万人増加したものの、今後の持続性には懸念あり

現実世界を置き去りに平常を取り戻しつつある株式市場

Wall Street’s Rally Defies Main Street’s Stark Realities

株価回復で恩恵を受けるのは平均的米国人か

今週の予定

Handicapping the Casino Stocks as Las Vegas Gingerly Reopens

ラスベガスが慎重に営業再開、カジノ関連銘柄の行方は

読みどころ

主要指数はまたも大幅に上げ、週間ベースで3週連続の上昇となった。5月の上昇率も大きかったが、6月のS&P500指数とNYダウの上昇率は、すでに5月を超えている。そしてS&P500指数は年初と比べ−1.1%、ダウは−5.0%にまで迫った。ナスダック総合指数は年初来で+9.4%で、先週金曜日は2月19日につけた史上最高値を一時上回ったし、ナスダック100指数は史上最高値を更新した。

今週は最近の人種間対立問題を投資家の視点で探る記事に紙面が割かれた。また米中対立がもたらす中国株投資への影響、そして引き続き新型コロナ危機以降の経済社会を占う記事を多く取り上げてみた。

1番の「カバー・ストーリー」では出遅れ銘柄としてのツイッターを解説している。同社は大統領のツイートに対して「事実確認が必要」で「暴力を賞賛している」というタグをつけた。それで大統領が怒って問題がこじれている。現在の政治的な議論、圧力に耐えられるなら、株価は今後1年間で大きなリターンをもたらす可能性があると訴える。

2番「インタビュー」では「人種差別について複数のCEOが発言」している。企業のトップに社会的正義を期待するのは筋違いか?いやこんな時こそ彼らの意見を聞こうというのが趣旨だ。あくまで投資家の観点で「人種差別が投資に及ぼすリスクとは?」だ。発言者はアリエル・インベストメンツのジョン・ロジャーズJr氏のほかに3名だ。

3番の「投資手法」は今回の事件を企業のダイバーシティーの問題と関連づける動きを紹介した記事だ。企業の社会的責任として従業員の人種構成を公表し、人種や性別による賃金格差を開示し、人種差別や警察の残虐行為を撲滅するためにどのような行動をとっているのかを表明すべきだという意見を紹介している。

4番の「ファンド」は「米中対立が激化する中、アクティブ系ファンドは中国株に強気」は大事な記事だ。米中対立の激化に伴い「米国市場に上場する170以上の中国企業が上場廃止になる可能性がある」。最近この報道をよく見聞きする。米国上場の中国企業の開示の不透明性は「バロンズ・ダイジェスト」でも折に触れ指摘していた。私も同感で、今回本格的な政治課題になったことを個人的には歓迎している。

5番は「ヘルスケア」。夏までにはまた別の銘柄で乱高下が始まりそうだ。モノクローナル抗体と呼ばれる薬は、ヒトの体内で作られるタンパク質を模倣して新型コロナウイルスと戦うものだ。注目の3社としてイーライ・リリー<LLY>、リジェネロン・ファーマシューティカルズ<REGN>、ヴィル・バイオテクノロジー<VIR>を挙げる。

9番のコラムの記述が興味深い。株式投資をする個人は米国の中でも白人中心の裕福な層。感染の恐怖に深刻にさらされるわけでもなく、失業率上昇も限定的で、外出規制下で在宅勤務を続けながら、むしろ安全な日々を過ごしているという。さらに言うと「米国の上位1%の世帯層が金額ベースで全体の56%を保有」。「白人世帯の約60%が株式を保有し、黒人世帯の約2倍」、さらに「親が大卒の黒人世帯なら保有率は62%で、そうでない場合はその約半分。白人世帯では親が非大卒でも56%で、大卒なら86%は株式を保有」。人種間対立、格差固定と聞くと我々日本人ならずとも心穏やかではないはず。米国社会における米国株式投資の持つ意味は探り出すと奥が深い。
【編集人】川田 重信
大和證券入社後1986年から米国株式を中心に外国株式の営業活動に従事。ペインウェバー(現UBS)証券を経て2000年にエグゼトラストを設立。神戸大学経営学部卒業 米国ロチェスター大学MBA。

2020年10月18日の読みどころ

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