weekly magazine
WEEKLYマガジン 2020年11月29日号
バイデン次期政権下で実現する税政策は
Joe Biden Wants to Change Tax Policy. Here’s What He Might Accomplish
高所得者は増税、低所得者には税控除拡大
インパクト認識しない企業は取り残される
Companies That Fail to Measure Impact Will Be Left Behind, This Investor Warns
ロナルド・コーエン氏「バイデン氏は透明性導入を」
S&P500のテスラ採用で考えるべき投資行動
Tesla Is About to Upend This Sector. What Investors Should Do Now.
一般消費財指数のボラ拡大
読みどころ
2020年11月29日
先週のダウ工業株30種平均(NYダウ)は火曜日に初めて終値で3万ドルを超え、週間では2.2%上昇して2万9910ドル37セントで取引を終えた。S&P500指数は2.3%上昇して3638.35となり、ナスダック総合指数は3%高の1万2205.85。両指数は史上最高値を更新した。
1番「カバーストーリー」は、自動車メーカーのフォード・モーター<F>だ。現在かかえているオペレーション面の問題と業界を震撼させる電気自動車(EV)への対応を取り上げ、利益率の改善、1株当り利益(EPS)の上昇、株価収益率(PER)などバリュエーションの改善などの可能性をさぐっている。フォードに対して好意的な内容だが、株価上昇のカタリストとして挙げられるのはコスト削減、合理化そして自社株買いといった月並みなものだ。無理に付き合う必要の無い銘柄だと思う。
3番「インタビュー」は、インパクト投資の父、ロナルド・コーエン氏だ。記事で言及されるインパクト加重会計は、企業が製品や事業活動、雇用を通じて生み出すプラス・マイナス両面のインパクトを金額に換算して反映させる。人と地球の両面に関するインパクトの計測を可能にするもので、企業が作成した損益計算書からインパクトを可算したり減額したりできる。ESG投資の重要テーマになるのだろうか?
4番は「一般消費財」だ。EV大手テスラ<TSLA>のS&P500への採用で、テスラが分類される一般消費財セクターへの影響を分析している。今年、一般消費財セクター指数は年初来29%上昇し、これを上回るのは情報技術セクターだけだ。テスラは年初来564%上昇している。同社が2020年初にS&P500に採用されていたとすれば、一般消費財セクターの上昇率は44%に高まっていた。
5番「ハイテク」は、アップル<AAPL>の自社開発半導体についてだ。アップルが自社で設計・開発したM1と呼ばれる半導体を初めて搭載した新しいMacシリーズを発表。新型Macシリーズは投資家にとって何を意味するのか。アップルのPERは過去18カ月間で倍増している。この割高なバリュエーションを正当化するには、いくつかのサプライズが必要で、M1は、その第1弾として上出来である。
6番はS&P500への採用が発表されたテスラだ。株価は極めて割高で、10年後自動車市場における同社のシェアが大幅に拡大したとしても、自動車販売からの利益だけでは説明がつかない。それ以外の利益はどこから生まれるのか。記事ではテスラのビジネスモデルがアップルに近いと分析する。
8番は、財務長官就任が報道されたイエレン前FRB議長の過去の発言から、今後の行動を推測している。イエレン氏は、所得不平等や所得の不安定性を長らく気にかけてきた。教育に関する支出の増加を望んでいるが、米国は失業給付制度、介護休暇およびその他の福祉の制度は特に不十分で低い最低賃金を課しているとも述べている。
9番「投資手法」はビットコインだ。ビットコインは、感謝祭に突入する先週に向けて猛烈な上昇を見せ、1カ月で50%上昇し、11月24日には52週高値となる1万9345ドルを付けた。これは、2017年12月に到達した史上最高値1万9783ドルにあと2%の水準だ。前月の感謝祭の休暇中にこの暗号通貨がホットな話題となった直後だった。しかし、今回の上昇は前回とは違うようだ。
10番は2020年終盤にかけて注目の新規株式公開(IPO)を取り上げている。今年は件数、調達額ともに2019年を上回る見通しで、12月は民泊仲介サービスのエアビーアンドビーや料理宅配サービスのドアダッシュ、ゲーミング・プラットフォームのロボロックスといったIPOが控えている。最近では、モバイルショッピングを手掛けるウィッシュや決済処理業者のアファームなども上場書類を提出している。
先週のダウ工業株30種平均(NYダウ)は火曜日に初めて終値で3万ドルを超え、週間では2.2%上昇して2万9910ドル37セントで取引を終えた。S&P500指数は2.3%上昇して3638.35となり、ナスダック総合指数は3%高の1万2205.85。両指数は史上最高値を更新した。
1番「カバーストーリー」は、自動車メーカーのフォード・モーター<F>だ。現在かかえているオペレーション面の問題と業界を震撼させる電気自動車(EV)への対応を取り上げ、利益率の改善、1株当り利益(EPS)の上昇、株価収益率(PER)などバリュエーションの改善などの可能性をさぐっている。フォードに対して好意的な内容だが、株価上昇のカタリストとして挙げられるのはコスト削減、合理化そして自社株買いといった月並みなものだ。無理に付き合う必要の無い銘柄だと思う。
3番「インタビュー」は、インパクト投資の父、ロナルド・コーエン氏だ。記事で言及されるインパクト加重会計は、企業が製品や事業活動、雇用を通じて生み出すプラス・マイナス両面のインパクトを金額に換算して反映させる。人と地球の両面に関するインパクトの計測を可能にするもので、企業が作成した損益計算書からインパクトを可算したり減額したりできる。ESG投資の重要テーマになるのだろうか?
4番は「一般消費財」だ。EV大手テスラ<TSLA>のS&P500への採用で、テスラが分類される一般消費財セクターへの影響を分析している。今年、一般消費財セクター指数は年初来29%上昇し、これを上回るのは情報技術セクターだけだ。テスラは年初来564%上昇している。同社が2020年初にS&P500に採用されていたとすれば、一般消費財セクターの上昇率は44%に高まっていた。
5番「ハイテク」は、アップル<AAPL>の自社開発半導体についてだ。アップルが自社で設計・開発したM1と呼ばれる半導体を初めて搭載した新しいMacシリーズを発表。新型Macシリーズは投資家にとって何を意味するのか。アップルのPERは過去18カ月間で倍増している。この割高なバリュエーションを正当化するには、いくつかのサプライズが必要で、M1は、その第1弾として上出来である。
6番はS&P500への採用が発表されたテスラだ。株価は極めて割高で、10年後自動車市場における同社のシェアが大幅に拡大したとしても、自動車販売からの利益だけでは説明がつかない。それ以外の利益はどこから生まれるのか。記事ではテスラのビジネスモデルがアップルに近いと分析する。
8番は、財務長官就任が報道されたイエレン前FRB議長の過去の発言から、今後の行動を推測している。イエレン氏は、所得不平等や所得の不安定性を長らく気にかけてきた。教育に関する支出の増加を望んでいるが、米国は失業給付制度、介護休暇およびその他の福祉の制度は特に不十分で低い最低賃金を課しているとも述べている。
9番「投資手法」はビットコインだ。ビットコインは、感謝祭に突入する先週に向けて猛烈な上昇を見せ、1カ月で50%上昇し、11月24日には52週高値となる1万9345ドルを付けた。これは、2017年12月に到達した史上最高値1万9783ドルにあと2%の水準だ。前月の感謝祭の休暇中にこの暗号通貨がホットな話題となった直後だった。しかし、今回の上昇は前回とは違うようだ。
10番は2020年終盤にかけて注目の新規株式公開(IPO)を取り上げている。今年は件数、調達額ともに2019年を上回る見通しで、12月は民泊仲介サービスのエアビーアンドビーや料理宅配サービスのドアダッシュ、ゲーミング・プラットフォームのロボロックスといったIPOが控えている。最近では、モバイルショッピングを手掛けるウィッシュや決済処理業者のアファームなども上場書類を提出している。
- 【編集人】川田 重信
- 大和證券入社後1986年から米国株式を中心に外国株式の営業活動に従事。ペインウェバー(現UBS)証券を経て2000年にエグゼトラストを設立。神戸大学経営学部卒業 米国ロチェスター大学MBA。