weekly magazine
WEEKLYマガジン 2021年2月14日号
株式市場の過熱ぶりは1999年と異なるが、そのことは問題でないかもしれない
Today’s Stock Mania Differs From 1999’s, but That Might Not Matter
現在の株高と20世紀末のハイテクバブルの相違点をどう見るか
小型株に投資して目下のハイテク株上昇相場に乗じる方法
How to Benefit From Tech’s Run, Without Big Tech Exposure
専門家が教える小型ハイテク株のトップピックとは?
読みどころ
2021年2月14日
先週、ダウ工業株30種平均は1%、S&P500指数は1.2%上昇、ナスダック総合指数も1.7%上昇して、3指数とも史上最高値で1週間の取引を終えた。小型株のラッセル2000指数は週間で2.5%上昇したが、金曜日の引け値は火曜日の史上最高値にはわずかに及ばない。
今週は今年で4回目になる米国企業サステナビリティランキングがカバー記事だ。また、昨年来、特別買収目的会社(SPAC)を使った資金調達が市場で話題になっているが、SPAC銘柄を組み入れたETFの記事もある。他には大麻関連銘柄の記事を二つ選んだ。オンライン掲示板のレディットに集まった個人投資家がこれら大麻関連銘柄に標的を定めたようで、異常な乱高下が市場の注目を集めた。
1番「カバーストーリー」は米国でもっともサステナブルな企業のランキング100社だ。「企業の唯一の社会的責任は、利益を増加させること」はミルトン・フリードマンの有名な企業の存在理由だが、それが「企業はリターン至上主義からステークホルダーを重視したリターンへ転換」している。
ランキングの評価項目は、株主、従業員、顧客、コミュニティーそして地球の五つのカテゴリーに基づき、時価総額上位1000社の上場企業をランキングしている。ランクインした企業の株価パフォーマンスは概ね良好だ。いよいよ投資対象として定着する兆しが見えてきたようだ。
2番「注目銘柄」は婦人科系医療検査機器製造に強みを持つホロジック<HOLX>だ。新型コロナウイルスのPCR試験用診断装置が特需となったようだが、市場は同社の可能性を過小評価しているという。
3番「フィーチャー」は今回のパンデミックがワクチン業界にもたらす業界の変革だ。ワクチン市場はこれまでファイザー<PFE>、メルク<MRK>などの4社の寡占だった。今回のパンデミックでノババックス<NVAX>、モデルナ<MRNA>などのスタートアップが参入し、新たな変革期を迎えるかもしれない。この市場で勝利するための要因はなにか?
4 番「ETF」は特別買収目的会社(SPAC)を組み入れたETFの紹介記事だ。人気のSPACだが、買収完了後のパフォーマンスは一様に良いわけでもないので、それらを組み入れるETFには運用の巧拙が出るはずだ。新たに登場したETFは運用残高がまだ小ぶりで手数料も高い。それでも投資家の人気を背景に資金流入が続きそうだ。
5番「コラム」は今回の相場高騰と1999年当時の比較だ。先週、580億ドルの記録的な資金がグローバル株式ファンドに流入したが、ハイテクファンドへの流入が顕著だ。この上昇相場は2000年までのITバブルを想起させる。これら二つの大型上昇相場の類似点と相違点を指摘しているのがこの記事だ。私は当時のITバブルも経験しているが、当時のほうが常軌を逸していたように感じるのは今の自分が鈍感になっているからか。
7番「注目銘柄」と9番「フィーチャー」はともに人気再燃の大麻関連銘柄とそれを組み入れたETFの紹介だ。ロビンフッターが注目する前から大麻関連銘柄は人気化する素地があった。カナダに続き米国では大麻合法化に時代の追い風が吹いている。それにつれて関連銘柄に資金が流入していた。そこに先週は個人投資家の短期資金が一気に流れ込み、異常な株価乱高下を演じた。ファンダメンタルズを評価しての投資はこの投機的な動きが収まるまでしばらくは様子見だろう。なお9番では合法化が米国より進んでいるカナダの個別銘柄を中心に紹介している。
10番「経済スケジュール」のコラムでは、名だたる大企業もビットコインに本格的な対応を表明したことを取り上げている。いよいよビットコインがメインストリームに躍り出るのか。
先週、ダウ工業株30種平均は1%、S&P500指数は1.2%上昇、ナスダック総合指数も1.7%上昇して、3指数とも史上最高値で1週間の取引を終えた。小型株のラッセル2000指数は週間で2.5%上昇したが、金曜日の引け値は火曜日の史上最高値にはわずかに及ばない。
今週は今年で4回目になる米国企業サステナビリティランキングがカバー記事だ。また、昨年来、特別買収目的会社(SPAC)を使った資金調達が市場で話題になっているが、SPAC銘柄を組み入れたETFの記事もある。他には大麻関連銘柄の記事を二つ選んだ。オンライン掲示板のレディットに集まった個人投資家がこれら大麻関連銘柄に標的を定めたようで、異常な乱高下が市場の注目を集めた。
1番「カバーストーリー」は米国でもっともサステナブルな企業のランキング100社だ。「企業の唯一の社会的責任は、利益を増加させること」はミルトン・フリードマンの有名な企業の存在理由だが、それが「企業はリターン至上主義からステークホルダーを重視したリターンへ転換」している。
ランキングの評価項目は、株主、従業員、顧客、コミュニティーそして地球の五つのカテゴリーに基づき、時価総額上位1000社の上場企業をランキングしている。ランクインした企業の株価パフォーマンスは概ね良好だ。いよいよ投資対象として定着する兆しが見えてきたようだ。
2番「注目銘柄」は婦人科系医療検査機器製造に強みを持つホロジック<HOLX>だ。新型コロナウイルスのPCR試験用診断装置が特需となったようだが、市場は同社の可能性を過小評価しているという。
3番「フィーチャー」は今回のパンデミックがワクチン業界にもたらす業界の変革だ。ワクチン市場はこれまでファイザー<PFE>、メルク<MRK>などの4社の寡占だった。今回のパンデミックでノババックス<NVAX>、モデルナ<MRNA>などのスタートアップが参入し、新たな変革期を迎えるかもしれない。この市場で勝利するための要因はなにか?
4 番「ETF」は特別買収目的会社(SPAC)を組み入れたETFの紹介記事だ。人気のSPACだが、買収完了後のパフォーマンスは一様に良いわけでもないので、それらを組み入れるETFには運用の巧拙が出るはずだ。新たに登場したETFは運用残高がまだ小ぶりで手数料も高い。それでも投資家の人気を背景に資金流入が続きそうだ。
5番「コラム」は今回の相場高騰と1999年当時の比較だ。先週、580億ドルの記録的な資金がグローバル株式ファンドに流入したが、ハイテクファンドへの流入が顕著だ。この上昇相場は2000年までのITバブルを想起させる。これら二つの大型上昇相場の類似点と相違点を指摘しているのがこの記事だ。私は当時のITバブルも経験しているが、当時のほうが常軌を逸していたように感じるのは今の自分が鈍感になっているからか。
7番「注目銘柄」と9番「フィーチャー」はともに人気再燃の大麻関連銘柄とそれを組み入れたETFの紹介だ。ロビンフッターが注目する前から大麻関連銘柄は人気化する素地があった。カナダに続き米国では大麻合法化に時代の追い風が吹いている。それにつれて関連銘柄に資金が流入していた。そこに先週は個人投資家の短期資金が一気に流れ込み、異常な株価乱高下を演じた。ファンダメンタルズを評価しての投資はこの投機的な動きが収まるまでしばらくは様子見だろう。なお9番では合法化が米国より進んでいるカナダの個別銘柄を中心に紹介している。
10番「経済スケジュール」のコラムでは、名だたる大企業もビットコインに本格的な対応を表明したことを取り上げている。いよいよビットコインがメインストリームに躍り出るのか。
- 【編集人】川田 重信
- 大和證券入社後1986年から米国株式を中心に外国株式の営業活動に従事。ペインウェバー(現UBS)証券を経て2000年にエグゼトラストを設立。神戸大学経営学部卒業 米国ロチェスター大学MBA。