weekly magazine
WEEKLYマガジン 2021年2月21日号
バフェット氏の恒例「株主への手紙」の公表迫る
Warren Buffett’s Shareholder Letter Could Lift Berkshire Hathaway Stock.
配当の有無、後継者問題などは語られるのか
公共事業と支出への批判は米国の象徴
Infrastructure Projects Are as American as Complaints About Their Costs
党を超えた大規模インフラ政策の歴史
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中国に採掘を依存するビットコインをめぐる懸念
Bitcoin Mining Is Big in China. Why Investors Should Worry.
人権侵害が指摘される新疆ウイグル自治区が最大の産出地
ハイテク株のバリュエーションが行き過ぎである理由
Tech Valuations Are Getting Scary. Here’s How We Know.
投資家は今後の成長減速を織り込み始めている
読みどころ
2021年2月21日
先週、ダウ工業株30種平均は0.1%上昇して3万1494ドル32セントとなったが、S&P500指数は0.7%安、ナスダック総合指数は1.6%下落した。また小型株のラッセル2000指数も1.0%安で週末を迎えた。10年国債の利回りは0.145%ポイント上昇して1.344%となり利回り上昇の動きが昨年末から続いている。
1番「カバーストーリー」はオラクル<ORCL>だ。1977年設立の同社は共同創業者ラリー・エリソンの下で積極的な営業と苛烈な競争姿勢で知られるソフトウエアの大手老舗企業だが、最近の業績は低迷している。記事では10年ほど前に同社と似たような状況にあったマイクロソフト<MSFT>と重ね合わせて、オラクルの復活ストーリーの可能性を占っている。
2番「フィーチャー」では今週土曜日に恒例の株主の手紙が公表されるバークシャー・ハサウェイ<BRK.A>、<BRK.B>だ。同社の株価パフォーマンスは正直さえない。同社は株主への還元方法として自社株買いを実施しているがこれに加えて配当支払いを勧めている。ところで投資対象としても妙味はとっくに無くなっていると私は思っているが皆さんはどうだろう?
4 番「投資信託」は恒例の大型企画で運用会社のランキングだ。昨年は久々に多くのアクティブ運用の投資信託やETFが好成績を収めた。運用の各カテゴリーで一定本数以上のアクティブ運用商品を提供している運用会社を順位付けしている。投資家の商品選択の参考になれば幸いだ。
5番「フィーチャー」はビットコインとESG(環境・社会・ガバナンス)を関連付けている。ビットコインの採掘には大量の電力が必要だ。また2020年4月時点で全ビットコイン採掘量の65%を中国が占め、そのうち36%は新疆ウイグル自治区で産出されている。つまり全体の20%は世界で最も深刻な人権侵害が行われている同自治区で産出されており、ビットコインの採掘には環境破壊と人権侵害が密接に関連しているということだ。このビットコインが世界で流通していいのかと問題を提起する記事だ。
7番「ハイテク」では直近のハイテク銘柄のバリュエーションの行き過ぎに警鐘を鳴らす。昨今のハイフライング銘柄はPSRつまり株価売上高倍率で評価することも多い。このPSRは例えばカバー記事のオラクルではわずか(?)に4.5倍だがビッグデータ分析のパランティア<PLTR>では44倍だ。この記事は、これら高倍率の企業を投資対象にすることの危うさを指摘する。
9番「ETF」は、超低金利が今後も続くとすると心配になるのがインフレの再燃だと指摘。その時に、どうやって自身のポートフォリオを守るか?記事では新たなインフレヘッジ手段となりうる2本のETFを紹介している。
10番「経済スケジュール」のコラムは、コロナ禍で苦しむクレジットカード大手2社とは対照的にペイパル・ホールディングス<PYPL>が好調との記事だ。この差はこの間のコロナの影響だけなのか、それとも決済ビジネス業界で進行する地殻変動も影響しているのか?
先週、ダウ工業株30種平均は0.1%上昇して3万1494ドル32セントとなったが、S&P500指数は0.7%安、ナスダック総合指数は1.6%下落した。また小型株のラッセル2000指数も1.0%安で週末を迎えた。10年国債の利回りは0.145%ポイント上昇して1.344%となり利回り上昇の動きが昨年末から続いている。
1番「カバーストーリー」はオラクル<ORCL>だ。1977年設立の同社は共同創業者ラリー・エリソンの下で積極的な営業と苛烈な競争姿勢で知られるソフトウエアの大手老舗企業だが、最近の業績は低迷している。記事では10年ほど前に同社と似たような状況にあったマイクロソフト<MSFT>と重ね合わせて、オラクルの復活ストーリーの可能性を占っている。
2番「フィーチャー」では今週土曜日に恒例の株主の手紙が公表されるバークシャー・ハサウェイ<BRK.A>、<BRK.B>だ。同社の株価パフォーマンスは正直さえない。同社は株主への還元方法として自社株買いを実施しているがこれに加えて配当支払いを勧めている。ところで投資対象としても妙味はとっくに無くなっていると私は思っているが皆さんはどうだろう?
4 番「投資信託」は恒例の大型企画で運用会社のランキングだ。昨年は久々に多くのアクティブ運用の投資信託やETFが好成績を収めた。運用の各カテゴリーで一定本数以上のアクティブ運用商品を提供している運用会社を順位付けしている。投資家の商品選択の参考になれば幸いだ。
5番「フィーチャー」はビットコインとESG(環境・社会・ガバナンス)を関連付けている。ビットコインの採掘には大量の電力が必要だ。また2020年4月時点で全ビットコイン採掘量の65%を中国が占め、そのうち36%は新疆ウイグル自治区で産出されている。つまり全体の20%は世界で最も深刻な人権侵害が行われている同自治区で産出されており、ビットコインの採掘には環境破壊と人権侵害が密接に関連しているということだ。このビットコインが世界で流通していいのかと問題を提起する記事だ。
7番「ハイテク」では直近のハイテク銘柄のバリュエーションの行き過ぎに警鐘を鳴らす。昨今のハイフライング銘柄はPSRつまり株価売上高倍率で評価することも多い。このPSRは例えばカバー記事のオラクルではわずか(?)に4.5倍だがビッグデータ分析のパランティア<PLTR>では44倍だ。この記事は、これら高倍率の企業を投資対象にすることの危うさを指摘する。
9番「ETF」は、超低金利が今後も続くとすると心配になるのがインフレの再燃だと指摘。その時に、どうやって自身のポートフォリオを守るか?記事では新たなインフレヘッジ手段となりうる2本のETFを紹介している。
10番「経済スケジュール」のコラムは、コロナ禍で苦しむクレジットカード大手2社とは対照的にペイパル・ホールディングス<PYPL>が好調との記事だ。この差はこの間のコロナの影響だけなのか、それとも決済ビジネス業界で進行する地殻変動も影響しているのか?
- 【編集人】川田 重信
- 大和證券入社後1986年から米国株式を中心に外国株式の営業活動に従事。ペインウェバー(現UBS)証券を経て2000年にエグゼトラストを設立。神戸大学経営学部卒業 米国ロチェスター大学MBA。