weekly magazine
WEEKLYマガジン 2021年5月30日号
ダニエル・カーネマン氏に意思決定の規律について聞く
Daniel Kahneman on Bringing Discipline to Decision-Making
意思決定におけるノイズの問題について
FREE
増税だけではバイデン氏の予算案を賄えない
Tax Hikes Alone Won’t Pay for President Biden’s Budget Plan
債券市場は国債大量発行を警戒
インフレ指標、FRBが重視するのはPCEだ
The Fed’s Favored Gauge, PCE, Explains Its Policy Stance.
CPIとの差異を理解しFRBの動向を探る
読みどころ
2021年5月30日号
先週の主要指数は方向感なく毎日小幅に上下した。ダウ工業株30種平均(NYダウ)は0.9%高、S&P500指数は1.2%高、ナスダック総合指数は2.1%の上昇。そして小型株のラッセル2000指数は水、木曜の2日間ともに1%超の値上がりとなり、2.4%高で週末を迎えた。S&P500指数とNYダウは5月7日に付けた史上最高値まであと1%以内に迫っている。一方、ナスダック総合指数はあと2.8%ある。
1番「カバーストーリー」は、米国のいたるところであらゆる物が不足している現状を解説している。ただし、繰延需要が解消すれば経済成長率は以前のような低調な水準に戻るかもしれない。そうなれば金利は依然として歴史的低水準に留まり、株価はさらに上昇する可能性もある。記事は物不足の現場を具体例で示すと同時に米国企業の対応と投資対象を紹介している。
2番「推奨銘柄」は半導体不足が叫ばれる中で投資家が注目すべき銘柄についてだ。半導体の供給を支援する企業がターゲットで、極端紫外線露光装置のASMLホールディングス<ASML>はその代表だ。このほかとして、アプライド・マテリアルズ<AMAT>やラム・リサーチ<LRCX>などだ。
3番「インタビュー」は「ダニエル・カーネマン氏に意思決定の規律について聞く」だ。カーネマン氏は2002年にノーベル経済学賞を受賞している。最新作『意思決定の「ノイズ」』(共著)では、意思決定を誤らせる最も一般的な原因“ノイズ”に注目している。内容は原文で読むと難しいが、日本語なら理解できる。
6番「米国株式市場」の後半ではバリューvs.グロースを取り上げている。ラッセル1000バリュー・インデックスのパフォーマンスは年初来同グロース・インデックスを約12%ポイント上回っているがこの状況は続きそうだ。歴史的にラッセル1000グロースは同バリューのPERに対して5.6ポイント割高だが現在は10.3ポイントのプレミアム状態だ。したがってグロースの割高感は是正されるべきだという。
7番「ハイテク」ではアマゾン・ドット・コム<AMZN>によるMGMホールディングスの買収効果を分析している。メディア再編には多くの著名な映画、TV番組等の名前が頻出する。各々がどれくらいの価値があるのか、人によって評価が異なるはずだが、私はこの分野は疎い。
8番「米国経済」はインフレ指数について。投資家は消費者物価指数(CPI)の急上昇に反応しているが、米連邦準備制度理事会(FRB)は個人消費支出(PCE)デフレーターをより重視する。CPIは労働省労働統計局(BLS)が発表し、商務省経済分析局(BEA)が発表するPCEデフレーターとは長期的には概ね一致して変動する。記事ではこの二つの指数の違いを解説している。
9番「ファンド」は「低ボラティリティ株とクオリティ銘柄を検討すべき時期に来た」と題して、この状況に対応する銘柄の紹介している。iシェアーズ・エッジMSCIミニマム・ボラティリティ・米国ファクターETF<USMV>、インベスコS&P500低ボラティリティETF<SPLV>などの上場投資信託のほかに、バロンズが好むオールド・ハイテクのシーゲイト・テクノロジー<STX>やIBM<IBM>などが含まれる。
10番「経済関連スケジュール」のコラムはバイオジェンだ。6月7日までに米国食品医薬品局(FDA)が同社のアルツハイマー病治療薬候補、アデュカヌマブの承認について判定を下す。この話題はバロンズでも何度か取り上げている。承認されれば株価は70%上昇し、不承認なら40%も下落するかもしれない。
先週の主要指数は方向感なく毎日小幅に上下した。ダウ工業株30種平均(NYダウ)は0.9%高、S&P500指数は1.2%高、ナスダック総合指数は2.1%の上昇。そして小型株のラッセル2000指数は水、木曜の2日間ともに1%超の値上がりとなり、2.4%高で週末を迎えた。S&P500指数とNYダウは5月7日に付けた史上最高値まであと1%以内に迫っている。一方、ナスダック総合指数はあと2.8%ある。
1番「カバーストーリー」は、米国のいたるところであらゆる物が不足している現状を解説している。ただし、繰延需要が解消すれば経済成長率は以前のような低調な水準に戻るかもしれない。そうなれば金利は依然として歴史的低水準に留まり、株価はさらに上昇する可能性もある。記事は物不足の現場を具体例で示すと同時に米国企業の対応と投資対象を紹介している。
2番「推奨銘柄」は半導体不足が叫ばれる中で投資家が注目すべき銘柄についてだ。半導体の供給を支援する企業がターゲットで、極端紫外線露光装置のASMLホールディングス<ASML>はその代表だ。このほかとして、アプライド・マテリアルズ<AMAT>やラム・リサーチ<LRCX>などだ。
3番「インタビュー」は「ダニエル・カーネマン氏に意思決定の規律について聞く」だ。カーネマン氏は2002年にノーベル経済学賞を受賞している。最新作『意思決定の「ノイズ」』(共著)では、意思決定を誤らせる最も一般的な原因“ノイズ”に注目している。内容は原文で読むと難しいが、日本語なら理解できる。
6番「米国株式市場」の後半ではバリューvs.グロースを取り上げている。ラッセル1000バリュー・インデックスのパフォーマンスは年初来同グロース・インデックスを約12%ポイント上回っているがこの状況は続きそうだ。歴史的にラッセル1000グロースは同バリューのPERに対して5.6ポイント割高だが現在は10.3ポイントのプレミアム状態だ。したがってグロースの割高感は是正されるべきだという。
7番「ハイテク」ではアマゾン・ドット・コム<AMZN>によるMGMホールディングスの買収効果を分析している。メディア再編には多くの著名な映画、TV番組等の名前が頻出する。各々がどれくらいの価値があるのか、人によって評価が異なるはずだが、私はこの分野は疎い。
8番「米国経済」はインフレ指数について。投資家は消費者物価指数(CPI)の急上昇に反応しているが、米連邦準備制度理事会(FRB)は個人消費支出(PCE)デフレーターをより重視する。CPIは労働省労働統計局(BLS)が発表し、商務省経済分析局(BEA)が発表するPCEデフレーターとは長期的には概ね一致して変動する。記事ではこの二つの指数の違いを解説している。
9番「ファンド」は「低ボラティリティ株とクオリティ銘柄を検討すべき時期に来た」と題して、この状況に対応する銘柄の紹介している。iシェアーズ・エッジMSCIミニマム・ボラティリティ・米国ファクターETF<USMV>、インベスコS&P500低ボラティリティETF<SPLV>などの上場投資信託のほかに、バロンズが好むオールド・ハイテクのシーゲイト・テクノロジー<STX>やIBM<IBM>などが含まれる。
10番「経済関連スケジュール」のコラムはバイオジェンだ。6月7日までに米国食品医薬品局(FDA)が同社のアルツハイマー病治療薬候補、アデュカヌマブの承認について判定を下す。この話題はバロンズでも何度か取り上げている。承認されれば株価は70%上昇し、不承認なら40%も下落するかもしれない。
- 【編集人】川田 重信
- 大和證券入社後1986年から米国株式を中心に外国株式の営業活動に従事。ペインウェバー(現UBS)証券を経て2000年にエグゼトラストを設立。神戸大学経営学部卒業 米国ロチェスター大学MBA。