weekly magazine

WEEKLYマガジン 2022年9月4日号

労働力不足はますます深刻化し、数十年続く可能性も

The Labor Shortage Will Get Worse and May Last for Decades

状況を悪化させる新たな構造的要因も

秋の株式市場は大荒れの恐れ

Stocks Could Have a Messy Fall. Time to Embrace the Risks

混乱を乗り切るための投資先

ターゲットの問題はいずれ解決する

Target’s Problems Won’t Last Forever. It’s Time to Start Buying the Stock.

業績回復を見込んで株は買い時

弱気派のマネジャーは、ギャンブル銘柄を選好し、アップルを空売りする予定

A Bearish Money Manager Likes Gambling Stocks and Is Ready to Dump Apple

ヘッジファンド「サトリファンド」のマネジャーに聞く

イーサリアムの2000億ドルをかけた暗号資産ギャンブル

Ethereum’s $200 Billion Crypto Gamble

マイニング消滅で関連業界に影響

7月ならブル、8月ならベア、どちらを信じるべきか

Should We Trust the July Bulls or August Bears?

われわれはスーパーバブルの真っただ中にいる

ソーシャルメディアが直面する現実。広告ビジネスの難しさ

Social Media’s New Reality: Advertising Is a Tough Business

世界を変えたフェイスブック、株価は低迷

8月の雇用統計はFRBにとってまだ熱過ぎる結果だった

Stocks Fall Again as Jobs Data Goes From ‘Just Right’ to ‘Too Hot’ for the Fed.

利上げに加え、量的引き締めやテクニカル指標面でも試練が続く

ハイテク株の先行きはいっそう不透明に

The Outlook for Tech Stocks Darkens. There’s Rising Pressure on Profits.

業績が急激に悪化する兆候が現れている

今週の予定

Why Labor Day Traffic Will Be Lighter Than Usual

レーバーデーの車の混雑は、例年ほどではないだろう

読みどころ

2022年9月4日(日)

1番「カバーストーリー」は「労働力不足が米国経済に打撃を与える」だ。多くの人は、新型コロナウイルスの感染が峠を過ぎれば雇用問題が解消されると予想していた。しかし現実は全く異なり、エコノミストは今後数十年間で最大の経済問題の一つになると警告する。そして労働力の枯渇は生産性や経済成長に打撃を与え、インフレ抑制に向けた米連邦準備制度理事会(FRB)の努力を妨害し、そして世界の超大国としての米国の地位を脅かす可能性さえあるというのだ。

2番「フィーチャー」は恒例の企画で、著名ストラテジスト8人に年末までの相場見通しを尋ねている。S&P500指数の直近は3900だが年末目標値は3600から4800まで幅がある。強気の代表格はJPモルガンやウェルズ・ファーゴだ。一方で以前から弱気を唱えていてそれが的中し、今も弱気を維持しているのがモルガン・スタンレーやビーオブエー・セキュリティーズだ。どちらも説得力があるが、利上げの後のシナリオで投資家が行動を起こす日も近いと期待したい。

3番「注目銘柄」はディスカウントストアチェーンのターゲット<TGT>だ。同社の経営判断にはいくつかの誤りがあった。その結果、株価は年初来で29%下落しているが多くの悪材料は織り込み済みだ。そして「ミスは永遠に続くものではなく、今が買い増しのタイミングだ」という。

4番「インタビュー」では、ハイテクセクターを重視したヘッジファンド、「サトリファンド」の創業者ダン・ナイルズ氏に聞いている。今回の株価急落を受けてもまだ弱気を貫く。その根拠は“米連邦準備制度理事会(FRB)とは戦わない”そして“ファンダメンタルズにもあらがわない”だ。

5番「フィーチャー」は「イーサリアムの2000億ドルをかけた暗号資産ギャンブル」だ。暗号資産のイーサリアムはその存在がインターネットにも例えられる。そしてそのインターネットのネットワークの開発者たちは「マージ」を呼ばれるアップグレードによって基本的な構造をオーバーホールしようとしているというのだ。難解な記事だが、すでに半導体のエヌビディア<NVDA>等にも影響が出ている。頑張って読んでほしい。

7番「コラム」はソーシャルメディアが直面する広告ビジネスの難しさを語る。今回のハイフライング銘柄の株価下落では、ソーシャルメディア銘柄でも打撃は大きい。その代表格はメタ<META>(旧フェイスブック)だが、黒字にさえならない企業がたくさんある。その大きな要因は頭打ちにある広告ビジネスだ。これらの銘柄が塩漬けになっている投資家はどこかで覚悟を決める必要があるかもしれない。

9番「ハイテク」では、今後ますます不透明感が増し、業績悪化に直面する企業が続出すると指摘する。銘柄はエンタープライズAI(人工知能)ソフトウエアのシースリー・エーアイ<AI>や企業向けID管理ソフトウエェアを手掛けるオクタ<OKTA>、さらにはライフサイエンス企業にクラウドベースのソフトウエアを提供するヴィーバ・システムズ<VEEV>などだ。

10番「経済スケジュール」はガソリン高とドライブシーズンの関係について。ガソリン価格の高騰は収まりつつあるが、この夏はドライブする機運が例年ほど盛り上がらなかった。
【編集人】川田 重信
大和證券入社後1986年から米国株式を中心に外国株式の営業活動に従事。ペインウェバー(現UBS)証券を経て2000年にエグゼトラストを設立。神戸大学経営学部卒業 米国ロチェスター大学MBA。

ランキング

ranking
  1. It’s Not Just AI. 5 Trends That Will Change How You Invest.
  2. ‘Shadow Banks’ Hold Half of the World’s Assets. Why Concerns Are Growing
  3. David Giroux Looks Into the Future
  4. C3.ai Stock Set to Lead in AI After Srong Quarter
  5. The Stock Market Throws a Party-and Everyone’s Invited
  6. A Hidden AI Stock That Pays a Big Dividend
  7. Why the 'Dean of Valuation' Just Sold Nvidia Stock
  8. The Debt-Ceiling Deal Could End Up Biting Stock Investors
  9. Stocks Are Trying to Break Out. Morgan Stanley Expects a Big Drop.
  10. Regulators Have Cracked Down on Big Deals.